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OMF永世総監督 小澤征爾を讃える彫刻がタングルウッドにて除幕

2025年7月28日、OMF永世総監督であり、ボストン交響楽団(BSO)音楽監督を29年にわたり務めた小澤征爾を讃える彫刻が、米東部マサチューセッツ州タングルウッドにて関係者のみのイベントで除幕されました。

7.28.25 Kim Taylor, Yo-Yo Ma, Seira Ozawa, Penelope Jencks, Barbara Hostetter, James Taylor, Chad Smith with new Seiji Ozawa sculpture 6A8A0507 (Hilary Scott).jpeg

小澤征爾像とともに (左より)キム・テイラー、ヨーヨー・マ、小澤征良、ペネロペ・ジェンクス、バーバラ・ホステッター(BSO 理事長)、ジェイムス・テイラー、チャッド・スミス
©Hilary Scott, courtesy of the Boston Symphony

小澤征爾の彫刻は、アメリカ人彫刻家ペネロペ・ジェンクス氏による4作目の作品で、作曲家でありボストン・ポップス・オーケストラ桂冠音楽監督のジョン・ウィリアムズ氏とその夫人サマンサ氏の厚意により制作・寄贈されたものです。ジェンクス氏はこれまでにアーロン・コープランド(2011年)、レナード・バーンスタイン(2014年)、セルゲイ・クーセヴィツキー(2019年)の胸像も手掛けており、小澤征爾像はそれらに続く新たな作品となります。この彫刻は、新たに整備された広場に設置され、オザワ・ホールを見渡すロケーションで、広大な芝生と穏やかなバークシャーの丘陵を背景にしています。

式典はオザワ・ホールにて開催され、ボストン交響楽団(BSO)プレジデント兼CEOのチャド・スミス氏による挨拶に続き、ヴァイオリニストの若尾圭良氏が小澤征爾に敬意を表して選曲した特別プログラム:J.S.バッハ「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番 ハ長調」よりラルゴ、武満徹「妖精の距離」、ジョン・ウィリアムズ「サブリナ」のテーマ が披露され、台湾出身のピアニスト ユン・ジャニス・ルー氏が共演しました。

出席者には、ウィリアムズ氏と娘のジェニー氏、サイトウ・キネン・オーケストラ代表の小澤征良とその子息をはじめ、家族や親しい友人らが参列。さらに世界的アーティストのヨーヨー・マ氏、ジェームス・テイラー氏、エマニュエル・アックス氏に加え、小澤征爾のもとで入団した現役BSOメンバー39名のうちの一人である若尾圭介 準首席オーボエ奏者など、複数の楽団員も参加しました。

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小澤征良とキム・テイラーのスピーチ(写真手前左より)ペネロペ・ジェンクスとジョン・ウィリアムズ
©Hilary Scott, courtesy of the Boston Symphony

演奏会の後、出席者は幕のかかった彫刻の周りに集まり、元BSO広報ディレクターで小澤征爾およびジョン・ウィリアムズ氏と長年にわたり仕事を共にしたキャロライン(キム)・テイラー氏、小澤征良による挨拶が行われました。サイトウ・キネン・オーケストラ代表の小澤征良は、幼少期から始まる29年にわたるタングルウッドでの思い出を振り返るスピーチを行い、次のような言葉で締めくくりました。

2023年、セイジ・オザワ 松本フェスティバルにジョンが来てくれて、再会した父と満遍の笑みで手と手をしっかり握り合い、
父の音楽的家族、サイトウ・キネン・オーケストラと音楽をしてくれたこと、そのことをあの時どれだけ父が喜んでいたか、
言葉で言い表せません。
ジョン、父への大きな愛情、長い年月の友情に、
こころから、敬愛と感謝でいっぱいです。
ジョンと父が、すべての人たちに惜しみなく分けてくれる結晶のようにピュアな愛情とリスペクトと友情を、わたしは一生忘れません。
この記念碑は父のためだけのものではなく、人間の中にある“善きもの”を、手に触れて、目に見えるものとして在ると感じます。
そしてそれはここで、永遠に生き続けます。
ジョン、アイ ラブ ユー。
父を愛するのと同じように、あなたを愛しています。
本当に、ほんとうにありがとう。

最後に、ジェンクス氏、テイラー氏とともに小澤征良が彫刻の覆いを取り外し、ウィリアムズ氏や出席者が見守る中、盛大な拍手が送られました。

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小澤征爾像とともに(左から)キム・テイラー、小澤征良と子息、ジェイムス・テイラー
©Hilary Scott, courtesy of the Boston Symphony

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